鉱物か鉱石か?

長い間「鉱石」という名称を使っていました。
2008年の春。『鉱物アソビ』のフジイさんから、「鉱石か鉱物か」というメールをもらいました。当時は「鉱物」というのは研究対象みたいで可愛くないと思っていましたが、その後、鉱物学の先生たちとお話しする機会がいろいろあり、そこで「鉱物」が正しいと知りました。
このことを意識して図書館や書店で本のタイトルを見てみると、たしかに図鑑や研究書ではみな「鉱物」を使っています。

 「鉱物」とは「自然界に存在し、均一の成分で構成される無機質」です。化学組成式で表すことができ、原子配列などのモデルも作ることができます。俗に「石」と言った時、理科の授業で習った「花崗岩」や「流紋岩」「玄武岩」といった名前を思いだすかもしれません。しかしこれらは雲母や橄欖石、石英、長石などで構成されるため、部分的に均一ではなく「岩石」と分類されます。

 まずは「鉱物」という大きなくくりがあり、これが「鉱石鉱物」「宝石鉱物」「造岩鉱物」「地球外鉱物」と分けられるのです。つまり、白雲母は造岩鉱物で、鉱石ではないということになります。

 鉱石とは「金属をとるため」「工業原料になる」……そんな人間の役にたつ石が分類されるそうです。
 「雲母だってストーブに使われているじゃないか」「橄欖石の中のペリドットは宝石屋さんで売ってるじゃないか」なんて反論もしたいところですが、とりあえず、そう決まってるらしいので、きらら舎では「石」たちを「鉱物」「鉱物標本」と呼んでいます。